就活の3回ノックって「常識」は誰が決めたのですか?

先日、数人で相談をしていたところ、部屋に20代後半ぐらいの人が資料を持ってきてくれました。礼儀正しくきちんとした人です。その人が入室する際に、3回ノックしました。

 別の人が2回ノックしたときは、誰からともなく「どうぞー」と言ったのですが、3回ノックを聞いて、みんなで何事かと言わんばかりに顔を見合わせてから、「ど、どうぞ」と言い、入室を促しました。

 

 資料を受け取ってから、一人が「3回ノックはちょっとうるさいかな。急かされているみたいで、何事かとおどろいたよ~。」と柔らかな口調で言いました。若者は「し、失礼しました。就活の時、そのように教わったもので。」と赤面して恐縮してしまいました。文句を言った本人が逆に慌てて「いや、しかったわけじゃないからね。ちょっと驚いただけだから、気にしないでね。」と必死にフォローしたのですが。

 そこで純粋にこのことに興味をもった私は「なんで3回なんでしょうね?」と尋ねたところ、若者は「2回だとトイレのノックになると、就活指導の時に教わりました。」と教えてくれました。そこで、意地悪するつもりはなかったので、おどけた口調で、「今時、トイレのノックなんてする? ノック自体、早く出ろ~って急がせてるみたいで、むしろ失礼じゃない?」って聞いたところ、若者はおーって感じで軽く数回うなずき「確かにそうですよね~。」と、オッサンの意見に一応同調してくれました。「ごめんね。あくまでも私個人の意見だから。」とその話は終わりにしました。

 

 だいたい、今時、パブリックスペースのトイレなら、「入室中」かどうかは、取っ手付近に出る赤とか青とかの色で外からわかるようになっているし、そういったトイレでなくても、ドアをそっと押してみれば、空き室確認は可能でしょう。むしろノックして、中にいる人が慌てて「終了」したり「中断」したりしたら本当に申し訳ないと思います。ノックして出てきてくれた相手が上司だったときの気まずさは最悪でしょう。

 トイレのノックは「空き室確認」というより「こっちも緊急事態だから、早く出て下さい」という意思表示になると思います。トイレに長く入っている人の場合、体調不良のために出られない人だっています。スマホをいじっているなんてのは言語道断ですが、中で何をしているのかわかりませんから、まずは入っている人に配慮するのが基本でしょう。

 

 そもそも会議室とトイレの区別がつかない人がこの世にいるのでしょうか。「ノック2回はトイレ」という固定観念固執するのは、思考の狭い証拠です。若者は就活に必死ですから、指導側の問題でしょう。

 

 ノックで大切なのは、叩く強さと間隔です。ほどよい強度とリズムでトントンと叩くことがマナーとしては一番宜しいのではないかと思います。

 3回ノックはどうしても間隔が短くなり、急かしているように感じます。

 

 そして一番言えることは、3回ノックでないと認めないような人事担当者のいる会社は、完全に思考停止した無能ばかりの可能性がありますから、「危ない」ということです。